「体操の人口を増やしたい。」12年のなかで見えた、努力の先にある”いい結果”。

「体操の人口を増やしたい。」12年のなかで見えた、努力の先にある”いい結果”。

京都にあるフィットネスクラブ『ファイブM』。大人コース・こどもコースがあり、会員一人ひとりのカルテや体操ノートをつけ、個々の状態や悩みを把握することで、その人にあった的確なアドバイスや指導を行うことができています。柔軟に寄り添った指導のおかげで、会員総数1000名以上の老若男女から評判があるフィットネスクラブです。

今回は、『ファイブM』で入社12年目の1月に “こども器械体操インストラクターリーダー” になった高谷さんの仕事観をご紹介します。

調理師からインストラクターへ。夢を見失い、畑違いの業界へ来た12年前。

▲12年前には想像すらしていなかったインストラクターという仕事に、やりがいを見出しました。

実はまったくの未経験で『ファイブM』へと入社した高谷さん。現在はリーダーとしてインストラクターを務めている器械体操も、小学生時代の体育で行われていたマット運動や跳び箱が「得意だった」程度。そんな高谷さんが『ファイブM』を選んだ理由は、12年前の、まだ調理師として働き始めたばかりの頃にまでさかのぼります。

高谷「調理師として働きだした時は、例えばトマトソース一つにしてもイチから作ってやりたかったんです。けど、入社した会社がフランチャイズだったこともあり、本社から送られてきた指定のものを使う…っていうやり方に、だんだん『なんのために調理師になったんだろう』という思いが強くなって。

調理師の世界の理想と現実のギャップを知って、調理師としての道を見失ってしまったんです。

結局、半年しかやっていないですね」

そんな高谷さんと『ファイブM』の出会いは、お母様との何気ない会話のなかにあったと言います。『ファイブM』の折り込みチラシの求人を見たお母様から、幼い頃に器械体操が得意だったことを指摘され、やってみたらどうかと勧められたことがきっかけだったそうです。

未経験であるスポーツインストラクターという求人を前に「本当にそれでいいのか?」という疑問が浮かんだ高谷さんは、すぐに問い合わせをすることはせず、2週間程考える時間を設けた末に、ようやく電話を取りました。

そんな些細なやり取りが、高谷さんを調理師からスポーツインストラクターの道へと転換させました。

「自分が体験してしまったから。」人の喜びを一緒に分かち合える仕事は、今も昔も変わってはいない。

▲自身の経験を活かして、生徒を指導する高谷さん。

前職である調理師を半年で辞めている高谷さん。『ファイブM』は、今年で勤続年数12年目となります。12年続けていられる理由を尋ねてみたところ、「人間関係です」と即答してくれました。

高谷「大人コース、こどもコースみたいに、いろいろな部署に分かれているんですが、例えばこどもコースなら月に一回、若い社員さんと中堅層が集まって勉強会を行っています。授業前にも週間勉強会のようなものを10~15分で行っていて、その勉強会は新入社員のかたたちに向けたものだったりとか、入社1,2年目くらいのかたが対象になっています。

それとは別に、月に一回行う通称・若手勉強会では、がっつり1時間半~2時間かけて行っています。いつも3つくらいの議題があって、それぞれに割り振られた担当者が動画を流して説明したり、テキストを作って説明したり。若い社員さんが結構質問をしてくれるので、それに対して答えていく感じですね」

先述したように、高谷さんはまったくの未経験で『ファイブM』に入社しましたが、高谷さんのように未経験で入社した方が『ファイブM』には多く在籍しており、勉強会などを通して未経験のスタッフをサポートしてくれる環境があります。信頼できる上司もたくさんいるとのことで、そんな社風が人間関係の良さを生み出しているようです。

高谷「気づいたら12年いました(笑)最初は3年やろうと思ったんですけど、3年経った頃に特に辞める理由もなかったので、じゃあ次は25歳になるまで考えてみようかなって。25歳になった時にも同じような感じで、じゃあ更新で、みたいな。」

また、高谷さんは今の仕事のなかから、前職と似通っている【やりがい】も見つけていました。

スポーツインストラクターにとってこの上なく嬉しいことは、生徒が【できるようになる】こと。

高谷「前の仕事だと、自分が作ったものをお客さんに提供する。今は、自分が得た知識や技術をお客さんに提供して、喜んでもらう。この仕事をしていると、お子さんのご両親よりも先にお子さんが『できた瞬間』が見られるんです。

ここに入社して3年目くらいの頃に、社会人も参加できる、一年に一度だけ京都で開催される器械体操の試合に上司と同期と出場したんですけど、それに向けてめちゃくちゃ練習したんですよ!その時に、気づいたら『これもできるようになった』『あれもできるようになった』というところがすごく楽しかったんです。

『できる』っていうことを自分で体験してしまったから、できた時の喜びを一緒に感じていきたいなって思うようになりました」

上司からの推薦。リーダーになって初めて気づいたことと、変わる視点。

▲プライベートレッスンの生徒・田中優依さんを指導する高谷さん。

こども器械体操インストラクターリーダーを務める高谷さんですが、リーダーに任命されたのは今から6年ほど前。それまでは”サブリーダー”という名前でリーダー役を務めており、役職の名称が”リーダー”に変わったのは今年の1月からだそうです(取材時2019年4月)。

高谷さんは、リーダーになったきっかけは2,3年に一度『ファイブM』で開催されるイベントにあったと言います。

高谷「6,7年前くらい前だと思うんですけど、同期の人と一緒にイベントの実行委員として声がかかったのがきっかけじゃないかなと思います。『ビッグプロジェクトをやってみないか?』そう言われたんです。イベントチームとか飲食チームみたいないろいろなチームにわかれて、同期が実行委員長をやって、僕が副委員長をやったんです。それでなんとかやり遂げられて、『この子らやったら大丈夫』と思えてもらえたのかなって。

委員長、副委員長をやり切った後に『サブリーダーに推薦しようと思うねんけど』と電話が来ました」

リーダーに任命されてからは、部下やメンバーに対して時間を作ることを心がけている高谷さん。特に入社1年目のかたは、悩みを抱えているかたが多くなるのだとか。相手が緊張しないよう軽い口調で喫茶店などに誘い、コーヒーを飲みながら他愛もない話をして少しずつ相手の本音を聞き出すようにしています。

リーダーとしての役割のなかで、高谷さんが改めて気づかされたこと。それは、今までのようにただ働くだけではだめだと言うことでした。

高谷「リーダーとして現場統括をしているのですが、なかでも一番キーポイントだと思っているのは、一般社員の人が思っていることを吸い上げてマネージャーにもっていく、というところです。リーダーという役職がついているがゆえに、そこは絶対にやらないといけないところなんですけど、やっぱり誰よりも会社のことを考えて動かないといけないので…。

今まではお給料をもらってただただ働いてきましたけど、今はもっと別の視点で会社のことを考えていかないといけないと思うようになりました」

12年で体験した「努力は報われる」ということ。

▲高谷さんのプライベートレッスンは、キャンセル待ちの状態になるほど人気だそうです。

体操の人口を増やしたいと考えている高谷さんの目は、やはり広く物事を捉えていました。京都市内だけで体操クラブが6,7クラブ程ありますが、年齢を重ねれば重ねるほどその間口は狭くなるそうです。年齢に関係なく、誰もが体操を始められるようになればいいなと語ってくれました。

高谷「体操の人口が増える、イコール会社も大きくなるということだと思います。今は京都市内に2店舗しかありませんが、今後は3店舗、4店舗、5店舗…と増やしていって、漠然とですけど繁栄させていきたいと思っています。そのためには、今をしっかりやるしかないなって」

12年前に、まったくの未経験から入社した『ファイブM』で新しい夢を見つけた高谷さん。そんな12年の間に、自分自身であらゆることを経験して、様々な壁にぶつかってきたからこそ、その口振りは自信に満ち溢れていました。

高谷「自分ひとりの力じゃ、こんなに長く勤めることもできなかったです。つらいことがあった時に、僕が諦めなかったということもありますが、その時に寄り添ってくれた上司や同期の支えも大きな力になりました。

お子さんでも、やる前から決めつける子が多いんですよ。でもそれって、大人でもみんな一緒なのかなって。

壁にぶちあたった時のことを想像して心配するよりも、その時はその時に考えたらええんちゃう?っていう発想に変わってきたんです。」

リーダーという責任のある役職に就き、体操の世界や自らと向き合うことにより、考え方が変わり気持ちも楽になったそうです。壁にぶつかった時にも『じゃあ辞めよう』『じゃあ諦めよう』という道を選ぶのではなく、余裕のある心で先を見据えられるのだとか。

高谷「僕自身が経験したので言えることなんですが、努力は報われますね。本当に。『俺、努力してきたし』って言うのはなんとなくダサいから、絶対口に出しては言えないですけど(笑)

努力をした先には、いい結果が見えているので」

理想と現実のギャップに夢を見失った高谷さんが、第2の人生とも言えるものと出会えた『ファイブM』。未経験からスタートした自分が、努力を重ねた先で手に入れた夢や願望。こどもたちに【できなかった頃】の自分の姿を重ねながら、自分の経験や体験に基づいて、これからも体操の世界を盛り上げていきます。

株式会社ファイブM: https://www.five-m.com/

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