社長を目指して――新卒入社から常務取締役へと上り詰めた“史上最速出世男”の想い。

社長を目指して――新卒入社から常務取締役へと上り詰めた“史上最速出世男”の想い。

昭和49年に設立され、品質管理システムや業務自動化システムなどの自社パッケージソフトを開発・販売している株式会社ユニオンシンク。同社のソフト【品質デザイナーforGxP】は医薬・医療機器業界でのNo.1シェアを誇り、マーケットインの考えで様々なシステムを開発・展開しています。今回は、幼い頃から社長になるという夢を持ち、同社で新卒入社からエンジニアを経て、常務取締役まで上り詰めた西谷 洋志さんにお話しをお聞きしました。

衝撃を受けた社長の言葉と希望を実現できる環境。

▲インタビュイーの西谷さんに同社の魅力を語っていただきました。

幼少期はあまり裕福な家庭ではなく、苦労することも沢山あったと話す西谷さん。自分が社長になれば、家族を支えることができると子どもながらに憧れ、就職して社会人経験を積む中で人脈を広げ、ゆくゆくは会社を立ち上げられたら…と考えいていたそう。

西谷「就職活動中は様々な企業を受け、最終面接まで進めば、面接官に『社長になることが夢』だと伝えていましたが、聞き流されることがほとんどでした。そんな中、ユニオンシンクの会社説明会で塚本社長自ら登壇している姿に惹かれ、その場で『夢は社長になること』だと伝えると、『それならうちの会社で社長になることを目指せばいいじゃないか』と初めて自分の夢を受け止めてくださいました。

予想もしていなかった返答に、その言葉が一筋の光明のように感じて、この会社で頑張っていたら夢を実現できるかもしれないと希望が持てたので入社を決意しました。」

入社後は様々な知識を付け一人立ちし、仕事にも慣れ始めた4年目のこと、初めて自身が中心となり行なったプロジェクトで大きな壁にぶつかりました。

西谷「初めて私が主導となりエンドユーザーのお客様と商談をして、何度も打合せを重ねて自信をもって作りあげたシステムが、お客様の思いと違う形になってしまったことがありました。ご満足いただける結果にできなかったことは、一つの失敗談として今でも自分の中に残っています。

当時は大きなショックを受けましたが、諦めずに改善を続けていくことで本当にお客様が求めていることは何なのかが理解できるようになり、同時にスキルも身に付きました。経験を積み重ねていくことで、大きなプロジェクトを成功させることができるようになり、そこでやっと初めて一人前になれたと実感しました。」

失敗した悔しさを糧に、ひたすら真面目にお客様に向き合う。その努力の積み重ねが西谷さんの成長を後押ししました。

そんな経験をしてきた西谷さんだからこそ、社員にはモチベーション維持やスキルアップを重要視しているのだそう。一人ひとりが本気でやりたい仕事に向きあえるよう、案件の取得やフォロー、アサインを行なっており、第一線で活躍する技術者たちの成長を飛躍させる環境が整っています。

西谷「基本的には、各部門長が集まってアサインを決めていますが、開発メンバーに関しては、業務に慣れたら『別業界のシステム開発がしたい』というようなメンバー一人ひとりの希望を最優先にし、フレキシブルに異動させています。

その背景としては、自分のやりたくない仕事を任されて完結させることはできたとしても、モチベーションに比例してパフォーマンスと品質は落ちてしまうので、組織のパフォーマンスを最大化するためにはやりがいを感じられる仕事を任せることが大切だと思っているからです。社員の気持ちと会社の方向性がアンマッチになってしまうと、我々が伸ばしたいと思っているパッケージビジネスは実現できないと思っています。」

社員に対して、事業の方向性やプロジェクトの進め方などを的確に伝えることで信頼感が生まれ、自然と足並みが揃う。仮に会社の方向性と逆行する社員が増えることがあれば、経営陣の打ち出し方・伝え方に問題があるという風に捉えているのだそう。その徹底した共通認識を持たせる体制から、経営理念までも全社員に浸透しているといいます。

コミュニケーションを大切に—お客様のイコールパートナーという意識。

▲パッケージ商品はお客様ごとの違いに合わせたシステム構築を行います。

入社15年で取締役、翌年には常務取締役に昇進と、異例のスピード出世を果たした西谷さん。社員のエンゲージメントを高めていく方法を常に模索し、新人教育においては案件の全体像を必ず伝えるよう意識しているのだといいます。その背景には、お客様との直接取引によって二人三脚で課題を解決し、新たな価値を創造し成長していくことを目的としているからなのだそう。

西谷「入社したばかりのプログラマーには自分が担当している意味を知り、最終的にはお客様の元に行って直接話せるくらいに成長してほしいという思いから、案件のエンドユーザーがどのようなお客様かということは必ず説明しています。

会社や商品の説明などの表面的な部分は、社内で覚えることができますが、ビジネスに対する考え方や理念、ポリシーなどは、やはり上の人間の姿を実際に見せることで体感できると思うんです。早いうちからお客様との打ち合わせに新人を帯同させることで、案件に関わる社員全員がシステムの向こう側の相手が誰かを知ることができれば、業務をスムーズに進めることができると感じています。」

お客様から直接感謝の言葉をいただけることがモチベーションに繋がることが多く、コミュニケーションの中で生まれた様々なエピソードを社内で聞く機会も多いのだそう。

西谷「お客様も単に仕事を発注しているベンダーという見方ではなくて、一緒にプロジェクトを進めている仲間という意識を持っていただけているのでは、とよく感じます。システムそのものが上手くできたとか不具合がなかったとかではなくて、『お客様と仲間になれた』『分かり合えたことが嬉しい』と社内からの声をよく聞きます。

お客様のイコールパートナーが我々という意識づけをしているので、より近い関係性でお客様と向き合いたいと思っています。」

同社がお客様と密接に関わる理由としては、中堅・中小企業のIT化を推進したいという目的が大きいのだそう。大手企業であればお金をかけて自社用のシステム構築することも可能ですが、中堅・中小企業であれば、まだIT化が進んでいないことが多く、その改善を行なうことが同社の存在意義だと感じているそう。

西谷「我々は社内で商品を企画してお客様に販売していくという手法ではなく、市場のニーズを第一優先にしています。様々なお客様のお困りごとをお聞きして、改善につながるツールをパッケージ化して提供すれば喜んでいただけるという判断のもと、商品を作っています。

弊社のパッケージ商品の強みは、他システムとの連携が機能的にできるだけでなく、お客様ごとの品質管理の違いに合わせられることにあります。お客様の数だけやり方が異なるので、業務ヒアリングをしっかり行うことで、手作業で行っていたものをほぼ再現することが可能です。」

「品質デザイナーforGxP」を導入している企業だけでも100社以上、全体の取引先は300社にも上り、多くのお客様から製品の優位性を評価されています。同社のプロダクトや営業力、システムエンジニアの力をトータルで考えた際に、どれほど多くの中堅・中小企業にお届けできるかを今後も一番重要視していきたいと話します。

社員の活躍の芽を育てる独自の評価制度。

▲同社の社内風景。

同社の採用活動では、社長のビジョンや管理職の方の思いを伝え、会社が目指す方向に共感してくれる方と働きたいと考えているのだそう。その方向性に共感してくれる人材は5年後、10年後に会社を支える存在になってくれると確信しているのだといいます。

西谷「弊社の持っているビジョンや理念に共感してくれる方と一緒に働きたいですし、出来る限り長く活躍してほしいんです。一人ひとりが【ユニオンシンクの顔】としてお客様と接する際に、どう立ち振舞うかを判断される部分も大きいので、一緒に事業をしていく上でどれだけ会社を好きになってくれるかや共感度があるかを重要視していますね。」

同社に腰を据えて、自分の目指す姿を追求してくれたらと話す西谷さん。入社直後はプログラムや設計書の作成からスタートするため、ギャップに感じてしまうこともあるかもしれませんが、下積み期間と考え着実に成長してほしいと考えています。

西谷「将来的な部分よりも目の前の仕事に追われて、目標としていたところに届かないことが一番望んでいないことなので、将来のキャリアパスを常に話し合い原点に立ち返ってもらおうと働きかけています。半年に1度は評価面談にて必ず話しますし、本人が望めば毎月でも話す機会を設けます。将来的にはどういう方向に進みたいとか、来期はこの仕事がしたいという意見をキャッチアップしてアサインに反映していきます。」

自己の成長を促す同社では評価制度も自薦して昇格していくというから驚き。上長からの打診は行わず、あくまでも本人に希望があればチャレンジを促し、自己申請をするのだそう。

西谷「弊社には年齢給と能力給があり、昇格に関しては全て自己推薦なので、仕事の種類やレベルでもっと上を目指したいという思いがあれば、申請してもらいます。当然、実力が伴っていなければ審査をクリアすることはできませんが、その場合もネガティブに受け取らずに次に向けて前向きな話をします。積極的に上に上がりたいと申請してくる方は、自己分析が上手く、早く昇格していく傾向にありますね。昇格のスピードはかなり実力主義の部分だと感じることが多いです。」

西谷さん自身もその自己申請の昇格制度に何度もチャレンジし、社長になるという夢を叶えるために最短の道を探ってきたといい、社内では“史上最速の男”と評されるほど。西谷さんの実力が伴っていたからこそ現在の姿があり、同様に目指したい誰にでもそのチャンスがある、上昇志向の方にはこれほどいい環境はないと言えるでしょう。

まだ夢の途中、常務取締役の日々の想い。

▲営業やエンジニア同士のコミュニケーションも密に行っています。

西谷さんが商談に向かう際の楽しみは、帯同する社員とのコミュニケーション。役職が上がれば上がるほど若手社員たちとの接点は少なくなってしまうため、役職者はその道中の会話の時間を大切にしているのだといいます。

西谷「弊社の魅力は役員と社員の距離の近さです。商談に行く道すがらや帰り道にいろいろと話すことができますし、それ以外にも一緒に昼食を取ったりします。当社では社長が営業に帯同することもあります。

社員目線で感じる魅力であれば、やはり自分のやりたい仕事ができるという点が一番大きいと思います。中途採用の面接の際、『こういう仕事がしたくて』と転職理由に挙げられることが良くあるんですが、自分でやりたい仕事を選べる環境って当たり前じゃないんだなと実感しますね。弊社ではシステムエンジニアになってお客様を持ち始めると『もっとこの商品を多くのお客様に届けたい』という思いから営業に転身する方もいますし、環境や年齢によっても考え方が変わっていくので、その時々で求めている姿を実現できるように寄り添っていくことで、全員が働きやすい会社にしていけたらいいなと感じています。」

社員の働きやすさを考える上で定時退社日を設けたり、1日の残業時間は2時間を上限にしたりとブラックゼロを宣言している同社では、ワークライフバランスを重要視しています。社内からは福利厚生面・待遇面の手厚さも魅力に感じているという声も聞こえてきました。

西谷「働き方という意味では休み方も柔軟で、シフト制度利用して出社時間をずらしたり、1時間単位で有給が取れる点もメリットに感じられると思います。中途半端な時間を半休や全休にしてしまうのはもったいないですし、女性の産休復帰率は100%、男性も育休を取得できるので非常に働きやすいと思います。」

西谷さん自身もプロパー社員として一つひとつステップを踏み、様々な立場を経験してきたからこそ働きやすい環境に納得感があるといいます。役職がついてからは常に社員を想い、その背中を見てきた方々は同様に会社や仕事に対する思い入れの強い人材が育っているのでしょう。

最後に、幼少期からの夢に手が届きそうな場所で目指す、今後の自身の姿についてお聞きしました。

西谷「役員になってからは、社外的に会社をどういう方向性にしていくか?という戦略立てが必要で、社外の方とのネットワークを幣社のビジネスにプラスしていくことの重要性や難しさを感じています。

私自身は幼少期から『社長になりたい』と言い続けてきて、現在、弊社の中では多くの社員が私のことを知ってくれているという自負があります。今後、社長になった際に社員たちは当然トップとして認識してくれると思うのですが、IT業界全体で見ると私の名前を知る人はいないと思うんです。なので、個人の夢としては業界の中でも多くの方に名前を知っていただける存在になりたい。そうすれば必然的に、会社としても新しいビジネスチャンスが生まれると考えています。」

社内だけでなく、IT業界にも名を刻む。そうすることでユニオンシンクとしての可能性はさらに広がっていくと西谷さんは期待しています。まだ出会っていない多くの中小・中堅企業や様々な業界で求められるサービスを今いる仲間たちと共に展開していく。そんな新たな夢を胸に、進化を続けていきます。

株式会社ユニオンシンク:https://www.utc-net.co.jp/

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