造園の世界に飛び込んだ女性。技術を身に付け、活躍のステージを更に広げるために―現在の自分と10年後の展望とは。

造園の世界に飛び込んだ女性。技術を身に付け、活躍のステージを更に広げるために―現在の自分と10年後の展望とは。

個人邸宅をメインに公園、 私立学校、病院・医療機関、福祉施設、マンション等幅広く緑地メンテナンスや植栽工事を手掛ける有限会社さいたま造園。埼玉県内を中心に新築建物の外構エクステリアの施工や、屋上・壁面緑化といった特殊緑化の受注も行っています。10代から30代の若い世代が活躍している同社で今回ご紹介するのは、造園業界では稀有な女性として存在感を発揮する入社2年目の足利さんです。造園業界に飛び込んだきっかけから女性だからこそ感じる労働環境の重要さ、今後の展望についてお話を伺いました。

未経験から造園業界に、興味を惹いた働く女性の姿。

▲入社2年目の足利さん。笑顔がとても素敵です。

女性が働いているイメージがあまりない造園業。足利さんがそれを志したきっかけは高校時代、自分が属していないある学科に興味を持ったことがきっかけでした。

足利「私は農業高校の野菜や果物を育てる生産系の学科出身なのですが、その高校に造園科があったんです。造園科の方が制作したものを見ては『おもしろそうだな』って以前から思っていて。でもなかなか女性って造園業のイメージがないですし、業界的に女性を募集している会社自体があまり多くないんです。そのため一度は農業系の仕事に就いたのですが、どうしても挑戦してみたいという思いが捨てきれず、女性でも入社できる会社を探し、植栽管理の会社へ入社しました。その後、さいたま造園の本人の目標に合わせて成長をバックアップするという求人に魅力を感じ、転職を決意しました。」

高校卒業後は農業系の仕事に就職しましたが、興味のあった造園業界が諦めきれず転職された足利さん。未経験からのチャレンジ精神を突き動かしたのは自身が大切にしている「綺麗にする」という概念と、造園の仕事との一致点を見出したことだといいます。

足利「私は元々綺麗好きなので、家の掃除とかも結構好きでよくやるんです。造園業もお客様のお庭を綺麗にしていく仕事なので、同じだなと思います。自分の手で綺麗に出来るというところはとても魅力的に感じますね。」

高校時代の興味から実際に造園業界に転職され、造園施工スタッフとしてご活躍されている現在の仕事内容や、一日の流れについても語ってくださいました。

足利「現在私は緑地メンテナンスを主に担当しています。仕事は大きく分けて工事とメンテナンスがありますが、工事の仕事となると植栽のために穴を掘ったりなかなかの力仕事です。やはり女性というのがあるので私はメンテナンスの方を重点的に担当させてもらっています。

一日で終わる仕事もあれば、学校や施設での仕事だと2日間から3日間かけて行う場合もあり、大抵2、3人のチームに分かれて仕事をしているので、あまり1人で行動することはないですね。直行直帰ではなくまずは会社に出社して、現場で仕事をしてまた会社に戻り、片付けをして退勤します。稀に遅くなったりすることはありますが、定時に会社に戻って来られるように段取りをして仕事を進めます。社長や親方が納期に合わせて人員の構成も適切にしてくださるので、予定通りに終わるように調整された中で働いています。」

さいたま造園ではチームが一丸となって仕事をされている様子がとても伝わってきます。《社員一人一人が成長できる機会の創出に心掛ける》と経営方針の一つにもあるように、案件に合わせた人員配置やそれぞれの能力向上を目指した取り組み、また労働環境の整備も行われています。

造園業界の女性活躍を見据えた、万全のサポート体制。

▲剪定ばさみで伸びた枝をメンテナンスしています。

女性が働ける造園の領域を拡大させたいと考えているさいたま造園。足利さんが働く中で気が付いた、女性だからこそ感じる労働環境の重要さ、現在のサポート体制についてお伺いしました。

足利「やはり造園業となると力仕事が多いのですが、周りの男性たちが気を遣ってくださって重いものを持ってくれます。体力的な部分での配慮をしてもらえるのでとても助かっています。現場によってはなかなか着替える場所がなくお手洗いで着替えたりすることもあるのですが、事務所には女子更衣室があるので、そういった配慮が本当にありがたいですね。」

女性の方に無理をさせないようなサポート体制が整っていると笑顔で語ってくれた足利さん。女性が希少な業界なだけに設備面も整っている企業はそれほど多くないといっても過言ではありません。また、勤務体制や休暇についても同業界の中ではかなり充実しているといいます。

足利「さいたま造園は残業も少ないですし、お休みもきちんとあります。日曜日、祝日、隔週土曜日はお休みです。繁忙期だとどうしても日曜日だけになる時はありますが、その他はきちんと隔週土曜日もお休みが取れて、夏季休暇や年末年始休暇、GW休暇もしっかりあるので、同業他社よりもお休みは多いと感じますね。

社長や親方がスケジュール調整をしてくださいますし、皆が協力してなるべく早く帰れるようにしています。休日には飲みに行ったり、女子野球もしているんです。女子野球は体力強化にもなりますし、プライベートも充実していますね。」

年間休日は105日あり、定時退社が可能なためワークライフバランスがしっかり取れる点や、身体への負担を減らすために小まめな休憩を取りながら仕事を進め、体力面を考慮して納期設定していただける環境に働きやすさを感じているといいます。

また、チームワークが良く、一緒に働く方々はとても親しみやすい雰囲気の方ばかりだと語る足利さんに、社風についてもお聞きしました。

足利「社内は賑やかな人が多いですね。仕事は仕事で本当にきっちりやるのですが、休憩時間になると笑い声がよく響きます。男子学生の集まりみたいになっていて、とても楽しい雰囲気の中で働いています。」

オンオフのメリハリをしっかりつけて働かれている社員の皆さん。和気あいあいとした社風と仕事面での徹底的にこだわる姿勢、そしてプロ意識が個々の能力を引き出し、成長に繋がっていくのではないでしょうか。

日々のやりがい、お客様に寄り添う姿勢。

▲ヘッジトリマーを使い作業中の足利さん。

日頃の作業は危険との隣り合わせ。「安全第一」をモットーに仕事に取り組むさいたま造園では、過酷な状況下でも常にお客様や地域に寄り添い、庭造りという最高のサービスを提供しています。仕事を行なう上で心がけていることや大変さ、やりがいについてもお伺いしました。

足利「安全面を考慮して基本的に長袖を着用しています(※)。やはり夏の暑い時期は体力的な部分で大変な場面もありますが、熱中症にならないようにこまめに水分補給をして気を付けています。

入社2年目になるので、様々な現場を経験してできる業務の幅も広がってきて、速さも求められるのでいかにスピーディーに、そして綺麗に仕上げるかということを常に考えています。仕事では剪定ばさみやノコギリ、重たい刈り込む機械も使っていて、チームメンバーの動きも見ながら、次はどう動くべきかを読み取りながら進めていくのはなかなか難しいですね。」

(※撮影時は機械を動かしていないため半袖ですが、本来は長袖で作業します)

女性ならではの繊細さや細やかさを活かしつつ、常に周りの状況を把握し次の行動を考えている足利さん。いかに綺麗に仕上げるかを第一優先に、厳しい状況下でも顧客満足の追求をされています。

足利「荒れていたお庭が一日のうちに綺麗な状態になるビフォーアフターを直に見れることがすごくやりがいというか、楽しいなって思います。お客様ももちろんですが、通りすがりの方にも『綺麗になったね』と言って頂けたりします。とても嬉しい瞬間ですね。」

自分の仕事の成果がその場で確認でき、更には継続的にその変化も追うことが出来る「造園」という仕事を誇りに感じているそうです。現在2年目の足利さんが今後見据える造園業界での自身の展望はどのようなものなのでしょうか。

足利「さいたま造園は資格支援制度があります。私はまだ資格を持っていないのですが、挑戦するいい機会ですので、国家資格である造園技能士の資格を取得したいです。

今後は何でも一人でこなせるように成長していきたいと思っています。今は頼らないといけない場面もあるので、現在自分が出来ていないところを出来るようになって、そして将来は一人で現場を任されるくらいになりたいです。そのためには知識も技術も必要ですからね。この仕事はずっと続けていきたいと思っているので、10年後を見据えて先輩方からしっかり学び、技能向上に努めていきます。」

さいたま造園には資格取得のチャレンジをする方に費用面などを手厚くバックアップする制度も整っています。現在は技術を吸収する土台づくりに励み、自身の将来像をしっかり捉える足利さんの今後の活躍が期待されます。

美しい緑に癒された経験は誰もがあるはずです。その裏側では強い信念を持って緑と関わるプロたちがその魅力を最大限に引き出してくれているのでしょう。《花と緑を通して、地域と共存する企業を目指す》と経営理念にもあるように、地域やお客様に寄り添い、更なる発展を遂げるさいたま造園。造園業界というフィールドで女性として活躍する足利さんは希望に満ち溢れていました。

有限会社さいたま造園:http://saitama-zouen.com/

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