ゼロから創り上げた思い描くチームのカタチ。業務効率を推進させるRPAというフィールド。

ゼロから創り上げた思い描くチームのカタチ。業務効率を推進させるRPAというフィールド。

大東建託株式会社の特例子会社として2005年に設立された大東コーポレートサービス株式会社。大東建託グループ各社から様々な業務を請け負い、障がい者雇用の促進やグループ間での業務の集約化・効率化に取り組んでいます。今回ご紹介するのはRPA開発の分野でチームの主軸を担う入社3年目の戸﨑さん、入社2年目の稲田さんです。RPAとは、Robotic Process Automationの略語で、人がパソコン上で日常的に行う作業をより効率化するための自動化技術のことです。大東コーポレートサービス株式会社では、就労移行支援事業所と連携し、障がい特性を活かしたRPAプログラマーが活躍しています。SE(システムエンジニア)としてRPA開発に貢献するお二人にお話を伺いました。

前職の経験を活かし、RPAの分野へ。

今回お話をお伺いした稲田さん(左)と戸﨑さん(右)

戸﨑さんも稲田さんも前職はSE。新しいフィールドでも活躍してみたいという思いから、一旦SEの職を離れようと大東コーポレートサービスの事務職の求人に応募し、総務として採用されます。

戸﨑「私は元々別の会社のIT業界でSEを16年ほどやっていました。新しいフィールドにも挑戦してみたいという思いから、大東コーポレートサービスの事務職に応募し採用され、当初は総務部に配属されました。私を採用してくれたのが現在の総務課長で、その方は元々大東建託でRPAを導入していたんです。私が入った頃はまだRPAは進んでいませんでした。私は前職がSEなので、「ちょっとRPAやってみない?」と課長にお誘い頂いたのがRPAを始めたきっかけです。」

稲田「私は自分のステップアップのために転職を考えていました。前職では働き方改革を推進するにあたってRPAをやっていたので、内容については分かっていました。転職活動をしている中でRPAという単語が目に入って、「この会社はRPAやっているんだ。もしかしたら自分にも出来ることがあるかもしれない。」と感じて大東コーポレートサービスで働くことを決めました。」

お二人が所属している部署は2020年4月より【RPA推進課】として独立していますが、それまでは総務課の一部でPRA開発を進めてきたといいます。

戸﨑「最初は課長と私の2人で始めました。私はこれまでRPAに触れたことがなかったので、独自で勉強しながらまずは一つ、自分で開発してみたんです。実際にやってみて、これは今後も出来そうだなということが分かったので、それからチームをどんどん拡大していきましたね。その経過で稲田さんも参加してくれました。大東コーポレートサービスは特例子会社なので、障がい者の雇用も促進しています。PG(プログラマ)として、障がい者が活躍できるフィールドがあるのではないかと考えながらスタートさせました。」

メンバー全員の努力が実り、立ち上げからわずか2年で【RPA推進課】へと成長。しかし、そこに至るまでの道のりは、困難の連続であったといいます。

稲田「RPAについては前職でもやっていましたが、やはり扱うソフトが違うのでどの部品がどこにあるのか、自分のやりたいことを実装するにはこのソフトだと果たしてどういう動きになるのか想定するのが難しく、入社後数か月は苦労しましたね。」

戸﨑「最初の1年くらいはRPA自体が社内の皆さんに認知されていなかったんです。自分がしていることが認められていないように感じたこともあります。順風満帆ではなかったですが、手探りながらも始めていって、最近ようやく形になってきたかなと思いますね。」

人と人との懸け橋に。SEとしての枠にはまらない幅広い活躍。

SEは業務委託元とPGの懸け橋の役割を担っています

大東コーポレートサービスは就労移行支援事業所と連携し、障がい特性を活かしたPGを雇用しています。RPA推進課の現在のメンバーは11名。そのうちの4名が健常者でSE、7名が障がい者でPGという構成です。更なる雇用創出、業務創出を担うお二人のSEとしての業務とはどのようなものなのでしょうか。

戸﨑「私たちは親会社の大東建託の定型業務を順次RPA化しています。SEとして大東建託の担当者とPGの間に立っているような位置付けですね。実際の業務は、大東建託の定型業務の仕様書をSEが解析し、不明点を洗い出します。その不明点をヒアリングして、材料を揃えた状態でPGに開発依頼をしているんです。実際に作っているのはPGなのですが、私たちは大東建託とPGの懸け橋をしています。また、PGが作ったものが仕様通りにできているかを確認して、問題なければ実際に大東建託にリリースして使っていただいています。」

4名のSEの方々は前職もSEとして活躍されており、7名のPGの方々は未経験の方ばかりだそう。そのうち数名は前職でパソコンを触った経験をお持ちの方もいらっしゃいますが、基本的には皆さん未経験から始めているそうです。障がい特性を活かしたPGが活躍されているということは、充実したサポート体制が整っているからこそなのでしょう。

戸﨑「PGの方々はご入社される前に就労移行支援事業所に通っていまして、その中でRPAを学んできた方が半分ほどいらっしゃいます。中には就労移行支援事業所に通っていても全くRPAを学んだことがない方もいらっしゃいます。ただExcelのマクロVBAが好きでやっていた方々もいて、そういった方はRPAをやりやすいと思いますね。 PGの方々のサポートもSEの仕事です。毎日朝と夕方、SEとPGが1対1でミーティングをしていて、そこでPGの不明点等を拾えるようにしています。毎日時間をきちんと決めてミーティングすることで安心される方もいますし、コミュニケーションも多く取りながら進めていますね。」

業務の委託元とPGの懸け橋であるSEの仕事。入社してからの研修や実際に実務に入るまでの流れについてもお伺いしました。

戸﨑「SEは入社して最初の3日間ほどは基礎を学ぶ研修に行きます。そのあと2週間ほどは課題を渡して実際に作ってもらいます。やはりSE自身が操作性を理解していないとPGに依頼できないですし、どう作るかアドバイスができないですからね。その後は実際に大東建託から出してもらった仕様書を解析していきます。全体的なイメージとしてはPGの方とも関わりながら実践で学んでいく感じですね。PGの方々に指示を出さないといけないので、自走できるようになることが重要です。私たちは障がい者の方々をフォローするのが仕事なので、自分で考えて動ける人がSEに向いていると思いますね。」

チームとしてRPA開発をされているお二人は、PGの方々に障がいがあるからと言って、フォローや配慮はしますが特別な扱いはしないといいます。「一人一人の多様な個性と能力を活かし、新たな活躍の場を創造します」と企業理念にもあるように、まさにお二人がこれを具現化しているのではないでしょうか。

戸﨑「私たちは福祉のプロではないので、配慮すべきところがきちんとできているかと言われると完璧ではないかもしれません。障がい者であるからと言って特別扱いはほとんどしていませんし、基本的に皆同じなんです。それが良いか悪いかは分かりませんが、人対人じゃないですか。健常者同士でも人間関係って難しいところがありますよね。それと同じで難しいことはありつつも、手探りではありますが寄り添いながら歩み寄っています。」

稲田「例えば業務の中で「ちょっとこのマニュアルでは分かりづらいから渡せないな」という配慮とかはありますね。ですがコミュニケーションの部分では普通の方と変えていないです。」

健常者、障がい者の枠にはまらず、全ての社員が尊重し合える環境こそが個性を活かして活躍する素晴らしいチームを創り上げてきた大きな要因なのでしょう。 当初は、障がい者のPGをどう採用すればいいのか分からず、IT系の就労移行支援事業所を手あたり次第探して訪問したといいます。何もないところから種をまき、1年経ってようやく就労移行支援事業所からお声がかかるようになり、RPAに興味のある方を紹介してもらえるようになったそうです。まずは実習に来てもらったりしながらノウハウを蓄積し、採用活動も本格化していったといいます。大きな壁を手探りでいくつも乗り越えたその先で、まいた種がようやく実りました。

夢を現実に。自分たちが果たすべき使命。

チームの輪を大切に業務をされています

これまでに様々な課題を乗り越え、ゼロの状態から課として独立させた立役者の戸﨑さん、稲田さんに、これまでに大切にしてきたものを振り返っていただくと「チームの輪」というキーワードがありました。

戸﨑「私がずっと思っているのは、個々ではなくチームなので、個々の目標や達成よりもチームとして成果が出る方がいいということです。仕事は一人ではできないので助け合いながらやっていくことに意味があると思うんです。大切なのは「チームの輪」なんですよね。足りないところは補いながら、フォローしながらやっていきたいと思っていますし、それをチームメンバーにも伝えてきているつもりです。」

稲田「今後も色々なプロジェクトをやろうと思っています。これまでチームとしてやってきて、その中で私にできることは何かということを今もずっと探しながらやっています。チームのために自分の経験や知識を活かせることが今後も沢山あると思っているので、尽力していきたいですね。」

チームとして仕事をすることで高い課題や目標を皆で乗り越えた時の達成感や喜びが、より強いチーム力になり、組織力の向上に繋がっていることを体現してくれています。今後思い描く未来についてもお話を伺いました。

戸﨑「やっとここまできました。プロセス、採用、ルール、そういうことも全部やってきて、やっと自分たちが思い描くチームができたんですね。失敗ももちろんしているんですけど、概ね人に恵まれ、チームにも恵まれてきました。この先はもっと仲間を増やしてチームを拡大していきたいです。総務から独立して課になったので、今後は部になったり会社になったりという可能性もあると思います。一部はまだ夢ですが、そんなにかけ離れた夢ではないと思っていて、想像ができるところまできているので、それを少しでも実現に近づけたいと思っていますね。 障がい者の方々の仕事の幅を広げるのも私たちの使命であると思っています。今はまだ模索中ですが、夢と現実をみて、実現できそうなことを実現させるように舵を切っています。」

グループ会社のシェアード化を推進している大東コーポレートサービス。多様な人財が活躍しながらグループ各社を支える存在として、企業価値を高めています。全ての社員がお互いを尊重し合える環境が、効果的なチームワークに繋がることを証明してくれています。今回取材したお二人は、チームとしての成長に必要な個々の役割を果たし、さらなる夢を実現するための向上心に溢れていました。

大東コーポレートサービス株式会社:https://www.daito-copo.com/

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