お客様との大切な時間―リピーターを増やす気遣いの天才。

お客様との大切な時間―リピーターを増やす気遣いの天才。

~夢と感動をお菓子に、幸せを届ける幸せ配達人~お菓子で多くの方々に幸せを届けてきた《ル パティシエ タカギ》オーナーシェフの高木康政氏が全面監修を手掛けた《キットカット ショコラトリー》。贈る方も、もらう方もうれしい。そしてきっと、今までに出会ったことのない味わいに感動を覚える。そんなチョコレートを提供する店舗でお客様からもスタッフからも愛される古谷悦美さんに自己流の接客術をお聞きしました。

失敗も喜びも。次へ繋げる働きかけ

▲あのキットカットの専門店で働いてみたい!と思わず応募。

元々は小さな子どもに携わる仕事がしたいとベビーマッサージの資格を取得しようと考えていた古谷さん。資格を取りながら始めたアルバイトで接客業の魅力に惹きつけられたのだといいます。

古谷「 周りに保育士を目指している方も多かったので、人と違う仕事がしたくて、赤ちゃんやお母さんとコミュニケーションを取りながら楽しく働けそうなベビーマッサージの資格を取りたいなって思っていました。子どもが好きだからおもちゃ屋さんで働いたり、小さいレストランでアルバイトを始めて、接客って楽しいなって感じ始めた頃、当初目指していたベビーマッサージの夢から接客業へ進路変更しました。

世界初のキットカットの専門店がオープンするとテレビで話題になっていたこともあり、接客業で調べたときにどの求人原稿よりも目を引かれました。本当に運命的で、そのニュースを見ていなかったら興味は惹かれても応募はしなかっただろうなって思います」

誰もが知っているキットカット世界初の専門店。キラキラしたお店で大好きな接客が出来たら楽しそうだと心を躍らせました。【幸せ配達人】のモットーにも惹かれ入社を決意。入社後3年間はル パティシエ タカギ併設のカフェにて働き、ハイクラスなお客様への接し方を学びました。ただその場所で働く、ではなく失敗も成功も次に繋げる接客を常に意識していたのだといいます。

古谷「入りたての頃は、今よりも私が慣れていなかったという点でご意見をいただくことが多くありました。もちろんクレームという形にならないようにするのが1番なんですけど、そうなってしまった時の対応はその3年間で学べたかなって思います。1番嬉しかったのは、ご意見をいただいたお客様がご常連様になっていただけたこと。気持ち良く戻ってきてもらえる対応が大事だよって上司にも言っていただけて、結果的に顧客獲得に繋がったことが嬉しかったですね。


もう一つ大切にしているのは【覚える】ということ。ル パティシエ タカギはご常連様がとても多いので、自分自身にもスタッフにも意識したいと思っていたのが【覚える】ということです。名前までは覚えられないですけど、前回買っていただいたものを会話に入れるとお客様にも喜んでいただけて、また来店していただけるので大切だなって思っていました」

店内のスタッフの共用部分には、リピーターの髪型や好み、特徴などを書いた紙を貼りだして、古谷さんがいなくてもお声掛けできるようにしました。新しく入ってきたスタッフには口頭での説明も交えてスタッフ全員で覚えることで、「みんなでお客様を迎える雰囲気」を作っていきました。

そうした働きかけはブランドや商品価値だけでなく古谷さんに接客してほしいというお客様の紐づけにもなっていたのだそう。日々気を付けていても起こってしまうクレームの対応も彼女がとる行動はほぼ100点満点。経験値ゆえの不快にさせない対応が活きているのだといいます。

【気づき】の接客はふとした会話の中から

▲3年間の経験を経て、古谷さんらしい接客術が確立しました。

3年間の働きを認められ、次のステップとして与えられたのがキットカット ショコラトリーの店舗に携わることでした。銀座本店ではカフェの併設もされているため、それまでの経験を活かしたり、新規店舗の立ち上げがあれば必ず任せられ、経験値があることから様々な店舗を見てもらうようにしたいという店舗統括部の方の思いからです。そこにはキットカット ショコラトリーの核として古谷さんの力が必要だと評価されていることが大きく影響しています。

エリアマネージャークラスの実力があり、これまで回ってきた店舗のアルバイトの方には、また同じ店舗で働きたいという声も上がるほど信頼を勝ち得ている中で、当然、店長へ…という話もあったのだそう。店長業務よりも、たくさんのお客様に接客したい。スタッフとの関わりに重きを置きたい。そんな思いから店長を辞退したことを古谷さんらしいと評価されています。とはいえ、初めの頃はスタッフ間のコミュニケーションに悩むこともありました。

古谷「入りたての頃は店長を兼任されている方が不在の際、他のスタッフに指示を出すのが苦手で、ピリピリした態度を出してしまうことも良くありました。お店にも、他のスタッフにも、自分にとっても悪循環だと分かりつつも変えられない時期がずっとあって…。
ONとOFFの切り替えも初めの頃は上手にできずにいたけど、最初の店舗の上司が仕事中ダメなところはしっかり注意してくれて、仕事が終わると明るく接してくださる姿に憧れもあり、ON/OFFの切り替えができる人を目標にするようになりました。

最近は考え方を変えて、アルバイトの子たちにも『こうしてほしい』って頼るようになりました。言い方を気を付けたり、当たり前のことだけど『ありがとう』って伝えたり。先輩後輩だからとか、アルバイトだからとか、そういうことは意識せず、同じ目線の一スタッフとして接するように気を付けています。思うようにできなかった期間がある分取り返したいな、と」

日々の生活の中でも大切にしているのは【気づき】。目上の方との食事や仕事中はもちろん、友達や一緒に働くスタッフの気持ちの変化にも気づけるようになりたいという思いから視野を広く持つことを仕事でもプライベートでも大切にしています。お客様との会話にもその【気づき】は活かされます。

古谷「接客中の会話が好きなので、2回目に来店されたお客様には『以前いらしていただけましたよね』って様々なお話しをして広げていきます。会話の中で『そうだ、あの時これを買ってくれた方だ』って思い出したり、仮に思い出せなかったとしてもそのときの会話で、きっと3回目にお会いするときには覚えられる。見かけたな、来ていただいていたなっていう程度の記憶でも、会話をすることで次に繋がればって思います。お客様を覚えるコツではないんですけど、会話を大切にすることを意識しています」

改めて感じる、世界のキットカット

▲オープンと同時に客足が途絶えないこだわりの店内。

キットカットは元々イギリスで生まれ、現在世界100ヵ国以上で販売されるお菓子。ミルクチョコ味・いちご味・ミント味など数種類のフレーバーを販売している国はありますが、これほどまでにたくさんの種類のフレーバーが手に入るのは日本だけなのだそう。日本ならではのワサビ味や日本酒味をお土産に、話のネタにする海外の方が多いのだといいます。

店舗の開店時間になると海外の方から年配の方、小さなお子様まで来店され、国境を越えて知られていることでロゴを見ただけでも自然に足が向く、お客様の興味が幅広く届いていると日々感じています。

古谷「売り場のキラキラした雰囲気やイベント事、期間限定の内装はお客様の反応もとても良くて、スタッフとしてもそんな場所で働いてるんだって気持ちが明るくなったり、お客様と一緒に楽しんでいるのを感じます。お客様がかわいい内装に喜んでいる姿を見て、『すごい綺麗ですよね』って共感できるのが入社して楽しいなって思ったポイントです。

最近印象的だったのは、百貨店に入った時に2歳くらいの小さな子どもから『キットカットだ!』って声が聞こえて。通るときにロゴを見て立ち寄ってくださるお客様の姿を見ると、本当に知名度がすごいんだなって感じますよね」

中にはキットカットが好きすぎる気持ちから、「お店に飾ることはできなくても渡したい」とキットカットのロゴをモチーフにした絵を描いて持ってきてくださるお客様もいらっしゃいました。

知名度を感じるのは、そうしたお客様からの声ももちろんですが、新しく入るアルバイトの方からも聞こえてくることが嬉しいと話す古谷さん。

古谷「アルバイトで入社される方は、まずキットカットが好きでって言ってくださることが多いです。実際に『キットカットが好きだから店舗に買いに来て、お店の雰囲気を見て応募しました』って声や『友達が誘ってくれて、気になったので店舗を実際に見て入りたいと思いました』って声を聞いた時は嬉しかったですね」

面接を受ける方のほとんどが、受験や就職活動の際などの人生の節目でキットカットに出会ったことを伝えてくれるそう。「きっと勝つ」というフレーズやビジュアルでの打ち出しは一切していないにもかかわらず、消費者発信で浸透されていることに、夢のあるお菓子だと面接官の方も感じているといいます。

現状では満足しない。更なる高みへ。

▲店内に並ぶ色とりどりのチョコレート。魅力的な商品で溢れています。

ショコラトリーならではのこだわりで作られたチョコレートたち。

着色料を一切使わない、厳選されたカカオ由来の鮮やかなピンク色のルビーチョコレートを使用した【サブリム ルビー】や、火山島で育った世界総生産のわずか0.2%の希少なカカオから作られる【サブリム ボルカニック】など、世界の最先端を行く商品を販売しています。

2019年秋にはカカオパルプと呼ばれるカカオの果肉部分を、砂糖の代用として使用したチョコレートの販売も予定されています。他にはない技術、種類、味。チョコレート好きにはたまらない商品が店頭に並びます。

古谷「私のおすすめは《モレゾン》というスティック状のキットカット【サブリム ミルク】の上に、アーモンドとクランベリーがたっぷりとトッピングされたチョコレートです。食べ応えがあって、【ご褒美キットカット】って呼んでいます。お値段に躊躇される方もいらっしゃるのですが、2本分の食べ応えがありますよっていつもお伝えしていて、グルメな芸人さんにも評価していただいている商品です。

キットカットを知っている方はとっても多いんですけど、ショコラトリーとなるとより材料にこだわっている分、リテール商品よりは高くなってしまうので、その違いについてしっかりお話しして、納得した上でご購入いただくようにコミュニケーションを取っています」

売り場に立っているときの笑顔やお客様へのお声がけ、意識している【覚える】ということ。お客様やスタッフの立場に寄り添える姿勢から、矢印は先の未来に向いています。

古谷「入社した頃と比べて、いろんな店舗を見れるようになったことは私の強み。でもスタッフの声や店舗について課題が見えていてもなかなか改善できていないこともあるので一つ一つクリアしていきたい。

路面店や百貨店、ショッピングモールの中の店舗など、沢山経験させていただいて、初めは不安だったけど、今は店舗によっての違いやスタッフの気持ちが見えるようになって楽しく感じるから、更に経験したことのないポップアップショップにも挑戦してみたい。期間限定スペースでのお客様とのコミュニケーションの取り方も学んでいきたいですね」

今の自分に満足するのではなく、更に経験していないことにも興味を示す気付きの接客術は、国籍も年齢も性別も問わず愛されるチョコレートの付加価値を付けている。足繁く通うお客様の中には、気遣いの天才、古谷さんに紐づいている方も多そうです。

KITKAT Chocolatory:https://nestle.jp/brand/kit/chocolatory/

LE PATISSIER TAKAGI:http://www.lplctakagi.jp/index.html

【人材定着】はUT・キャリアにお任せ

CTA-IMAGE

今までの経験で得たもの・失ったもの、 転職した上で更に得たもの。 この仕事だからこそ、この経歴だからこそ、 この環境だからこそ輝けている今がある。 定着している理由はどこにあるのか? 「人材の定着」にスポットライトを当て、 「転職後の活躍」をしている方を株式会社UT・キャリアが運営するHitocolorでは紹介しています。

関連記事一覧