“完璧じゃなくていい。でも前に進むこと” 今日も未来のために。

“完璧じゃなくていい。でも前に進むこと” 今日も未来のために。

建材・エクステリアメーカー【MINO株式会社】の杉本康浩さん。企画室 室長、営業・工務サービス部 工務担当部長、人事業務も兼任。今回このように肩書が複数ある杉本さんにインタビューしてみたが、なぜ肩書が多いのか、なるほど納得だった。気持ちが良いほどロジカルシンキングで、とにかく無駄がない。MINOへは新卒入社だそうだが、最初からそうだったわけではない。会社を想い、社員を想い、日々の些細な事から人材採用まで、会社の一切を動かす“エンジン兼ハンドル”のような存在になるまでには、ここでは語り切れない努力があった。経済誌から飛び出してきたような方の、誰もが参考にしたい、ためになる話。

▲ご多忙の中、神奈川県の業務センターにてインタビューにお答えいたきました。

きっと業務過多であろう杉本さん。分刻みでスケジュールも詰まっているはずだが、焦りは少しも感じない。どんな“ワザ”を使っているのだろうか。

杉本:「基本的にはルール化して、3種類の“仕組み”を使い分けています。

膨大なタスク数を一つ一つ覚えたり書き留めておくことは現実的ではないので、自分の頭で覚えておかなくてもいいものは全て“仕組み”に任せています。

『あれやって、これやって、1時間後はこの予定で…』って自分で考えることはしていません。
“仕組み”が覚えてくれているのでそれをやるだけ。効率も良くなりますし、忘れることもありません。

私のメイン業務はマーケティングなのですが、WEBやカタログ製作、会社全体のシステム概要の検討など、自分自身がわかりやすいように色々なシステムを使って管理をしています。」

MINOオリジナルの顧客管理ツール

杉本:「顧客管理もセールスフォースを8年前に導入しました。当時は今ほどシステムがしっかりしていなかったので、その環境だけを借りて自分でシステム構築をしました。それは現在も使っています。ある程度は当時目指したものとして形になったと思っています。

ありがたいことに、顧客が2万社、資料請求だけでも年間6,000社あります。
エクセルなどでの管理には限界があると思うんですよね。
このシステムを導入する前は、恥ずかしながら『この顧客に本当に対応したのか』なんていうレベルの低い問題もあったんです。
そこで、顧客対応の“見える化”をして、一切を管理できるようにしました。」

システム導入の先にある【運用・定着】が大事で大変

杉本:「このシステムの運用が課題でした。導入後、運用を続けることができる会社は大体2~3割です。見える化したはいいけど、このシステム利用が社内で運用されなければ意味がないですよね。

まずは、社員一人一人が、習慣化するようにプッシュするところからのスタートでした。社員全員がシステムに慣れ、これが日々の営業行動の一部になることでシステムの精度も上がってきます。習慣になればそれが普通に、苦も無くやれるようになるんです。

大変だけど、いかにして環境をつくって習慣化させるかが私の仕事です。私には導入して運用した先の未来を信じてやっていることなので。
でも“実際に使う側”としては、それはわからないですよね。『これを使いなさい』とただ指示するのではなく、私が描いている未来を、社員がこのシステムを利用する中で実感できる状態にするまでが大変でしたね。
いろいろありましたが、今では必要不可欠な環境にまでなりました。」

▲MINOが日本一と誇る“彩木”

すべては顧客満足度のため

これほどまでに徹底した仕組み作りは、最終的には顧客満足度をあげるためにあるという。

  • 開封率20%のメールマガジン

杉本:「通常、メールマガジンの開封率は大体5%程度と言われています。当社においては、送信件数2万件で開封率が20%を超えています。どうしたら開封率が上がるのか、いろいろ試行錯誤を重ねた結果の数字です。」

  • 些細なことも徹底

杉本:「弊社は展示会も開催しています。お客様は担当営業の顔を知っている場合がほとんどです。その理由は名刺とメールの署名欄にあります。

弊社は名刺とメールの署名欄に必ず本人の画像を載せています。そうすると、展示会ではお客様の方から『いつもメールくれてありがとう』というお言葉をいただいたり、『彼はね、月1回はメールを送ってくれるんだよ。とてもマメだよね』などと声をかけていただくことがあります。

名前だけでなく、顔も知っていただく。当たり前で些細なことかもしれませんが、そういったところも気遣いながら営業活動をおこなうことで、お客様にも喜んでいただくことができます。それが顧客満足度にも直結していきます。」

今年3月に行われた展示会ではなんと1,900名ものお客様と名刺交換。その後の対応にも、MINOならではの戦略が隠されている。

  • スピード感のある対応

杉本:「弊社は展示会でのビラ配り等は行っておりません。お名刺交換をさせていただきます。展示会の目的はその場で一度限り購入して頂くことではなく、お客様と今後長くお付き合いをさせて頂くことです。

弊社がいかにお客様のお役にたてるか。顧客満足度を上げるために、お客様が展示会に参加した次の日、会社へ出勤するとすでにデスクにはお約束通り弊社からのサンプル品が届いている。
我々が目指しているのはこのようなスピード感です。


私はそこでMINOへの期待度が大幅にアップすると考えています。とても重要なことです。弊社では、年間6,000件のサンプル送付数の98%は当日に発送手続きをしています。


サンプル品送付後も、展示会ご来場のお礼メールもお送りさせていただくようにしています。このお礼メールの開封率は毎回50%前後です。これには私も正直驚きました。

このような丁寧かつスピーディなサービスの提供をすることで、弊社の“お客様”になる確率をどんどん上げていきます。

弊社ではこのように“仕組み化”をして、全社員が行っています。

▲INO自慢の“彩木”についてお話ししてくださるときは、自信が溢れている。

このように“仕組み可”するには膨大な時間と労力を要した。完璧ともいえる様々な手法。ここに至るまでにどんなきっかけがあったのだろうか。

杉本:「会社の営業力アップと強化を目指し、営業力の均一化というところにベンチマークを置きました。
とは言え、そのために動かすのは人ですから、正直、最後の最後には個々で差が出るのは致し方ないことです。そういうときでも顧客満足度を下げる確率を低くすることが大事です。」

もちろん杉本さんお一人がその目標へ向かって動くわけではなく、各部署ごとに信頼できる部下に業務を任せることも多いという。

杉本:「失敗してもいいと思っています。私も失敗しますし。失敗したとしても、前に進んでもらえればそれでいいです。前に進めばいつかは目的地に到着できます。

私は信頼している社員に何か相談されても、『あなたがこれでいきたいということであれば、それで進めてください』と言います。たとえそれで失敗したとしても責めません。「失敗したらどうしよう」って、立ち止まることの方が何倍も悪です。

最近は仕事を任せられる社員も増え、同じ方向を向いている社員が増えてきたと実感しています。」

面接

杉本さんは業務の傍ら、採用業務も担っている。どんな面接を行っているのだろうか。

杉本:「私はあまり経歴は見ませんね。ただ、社会人なので最低限のマナーなどは身についていて当然と考えています。
たとえハイスペックと言われる方が面接にいらっしゃっても、社会人経験の中でどのようにトライアンドエラーしてきたのか、そこが重要です。」

  • 面接と言う短時間の中での見極めはできない

杉本:「面接は緊張しますよね。面接を受ける方も求職者の立場として企業を選ぶ権利がありますし、こちらも採用者を選ぶ権利があります。そういう意味では対等な立場と言えると思います。であれば、面接という短時間の中で、せっかく面接に来てくださったので、その人が100%の力を出すためにはどうしたらいいか考えます。

私も緊張しますが、緊張が想定される場合はしっかり事前準備をすることを心がけています。準備をして自信を持った上で何事も行うので、緊張して何かできないことはありません。」

  • MINOが求める人物像とは

杉本:「自分で考えて推進できる方です。弊社の企業理念は“価値の創造”です。言われたことをただやるだけでは価値を生み出すことはできません。
AI化も進んで、人でなければならない仕事も減ってきています。そういう時代の中で自分自身の価値を見出すことができる方はMINOに限らず、必要とされる人材になるのではないでしょうか。」

MINOが目指す方向性

杉本:「現社長がMINO株式会社を立ち上げ、一代でここまでつくりあげました。これからも、社会の役に立つような企業に成長していかなければならないと考えております。
今、弊社が日本一だという誇りを持って提供している『彩木(※)』という素材の市場優位性があるうちに、会社の体制を整えて企業力を上げることを目指しています。」

~彩木~

朽ちない天然木として住宅業界で評価を得ている人工建材。
耐候性や耐久性、そして職人ですら本物の木と見間違うほどの表情を持っており、メンテナンスに手間がかからず、美しいままで長く強く空間を美しく飾ります。断熱性の高いウレタン素材を用いているので、夏の強い日差しを受けても、熱くなりにくく、天然木のようなささくれもできません。そのためデッキに使用すれば、夏でも子どもが素足で安全に歩いたり遊んだりする空間を作ることができます。
( HPより引用) 

https://nuan.jp/special_ayagi/

  • 杉本さんが見ている未来予想図

杉本:「会社を末永く継続していきたいですね。社員が生活していくためには、会社が継続していかなければ意味がありません。組織強化を図り、全社員が長く働ける会社にすることが一番の目標です。

やはりMINOの社員で良かったと思ってもらいたいですね。大切な仲間ですから。全員頑張ってくれています。頑張ってる人間が馬鹿を見るような会社には絶対にしたくありません。

社内で賛同してくれる人を増やし、社長の思いを全員で具現化しながら進んでいきたいと思います。」

▲「価値の創造」を日々追求し、時代が求めるプロダクトを創出する

まだまだ話を聞きたいと思うような、たくさんの引き出しを兼ね備えている杉本さん。杉本さんが見ている未来が必ず実現されるのだろうと、聞いているこちらも確信できるようだった。MINOが“社会でなくてはならない企業”となることは間違いないだろう。

MINO株式会社:https://nuan.jp/

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