人材不足が課題の運送業界だからこそ、他社にはない環境で人が辞めない仕組みづくり

人材不足が課題の運送業界だからこそ、他社にはない環境で人が辞めない仕組みづくり

昭和40年に設立され、東京・千葉・神奈川・埼玉を中心に配送を行う株式会社辨天おがわ運輸。創業50年を迎えて、定期専属便やスポット便、フリー便、夜間配送、ロジスティックスなど、様々な業務を請け負っています。すべては人の為に、100%断らない物流を目指し、物流を通じて幸せを実現することを企業理念に掲げています。地域社会への貢献性が高いだけでなく、働く方にも優しい制度が充実しています。現在、取締役常務を務める小川浩樹さんが会社の魅力を語ります。

未経験を中心に採用し、定着させる理由

▲未経験の方でも、安心してドライバーをはじめられる教育をしています。

業界的に長時間労働や人手不足が課題とされるなか、辨天おがわ運輸の求人原稿には、残業20時間にも満たない拘束時間の短さや、光熱費込みで家賃1万5000円の寮、負担を減らすためにパワーゲートやナビバックモニターを全車に搭載するなど“ひと味”も“ふた味も”違うドライバーの働き方が魅力だと話しています。小川さんは人事として採用活動も行っており、面接にはこだわりがあるのだそう。

小川「入社してほしいと思うターゲットは、協調性があり真面目な方。経験は一切問いません。ここ最近は未経験者しか採用していないと言ってもいいくらいです。それには理由があって、未経験の方はそれなりの覚悟を持って転職を考えていると思うので、定着がしやすく企業のカラーに染まりやすからです。なかには準中型免許の限定解除をするために会社負担で教習所に通わせることもあります」

入社から5日間は、座学でトラックを運転する心構えや、安全運行するために遵守することなどを教育します。事故を起こす一番の原因は仕事の慣れや油断から。トラックの運転が社会やその他のドライバーに及ぼす影響の大きさをしっかりと意識させるのです。

小川「時間指定の配送に間に合わないなどの理由で、焦りからスピードを出しすぎてしまったり、危険運転をして事故になれば元も子もありません。そんな時こそ、『深呼吸しなさい』『その焦りの裏に事故が潜んでるよ!』と安全な運行ができるように伝えています」

3週間から1ヶ月ほどで独り立ちができるよう目標を立て、新入社員の方には教育しています。いざ、一人立ち!となった際、まずは作業員が多いお客様のもとへ配送させ、仕事に慣れさせるといいます。同業者のコミュニティが確立しており、研修後の実際の仕事の手順などを他社に協力を仰ぐことができるのは、他社にはない優位性です。

楽しいことも悔しいことも、仲間と一緒なら乗り越えられる

▲納車したばかりの自慢のトラック

関東一円で長く愛されてきた辨天おがわ運輸。ただ物を運ぶだけではない、様々な出来事があります。

小川「当社では、テレビや映画の撮影で使用する撮影機材や衣装を運ぶことがあります。荷物が来るのを待っていたら、ある映画に出演していた落ち武者の方がぞろぞろと出てきて、ビックリしたこともありましたね。(笑)

配送に行って、急遽ドライバー役としてエキストラ出演したメンバーがいたり、CMに当社のトラックが起用されたこともあります」

テレビ出演した際には、お客様から『辨天さん、テレビに出てたね』とお声掛けいただくこともありました。ただ、楽しいことばかりが起こるわけではありません。

小川「他社の作業員の方のミスを、部下へ濡れ衣を着せられたことがあって。でも事前に部下から共有を受けていて、相手が嘘ついていることも分かったから、こちらに非がないことなのに責められることが悔しかった。当社がやらなきゃ回らない仕事と理解した上で、『全部撤退します』と伝えましたね」

最終的には事なきを得ましたが、その部下の方も悔しさから退職を考えたのだそう。その際、引き留めるのではなく「こんな嫌な思いする仕事やんなくていいよ、やりたい仕事やりなよ」と諭したといいます。その部下の方が泣きながら「やっぱり続けます」と言ってくれたことが嬉しかったとも話します。

その方が辞めずに続けられたのは、ひとりひとりの部下の仕事ぶりを正当に評価し、コミュニケーションを取り続けてきたからなのでしょう。

長い年月で培ってきた辨天イズム

▲信頼のおける部下と。コミュニケーションもばっちり!

こうした人の良さは、小川さんに限ったことではなく、社内全体の風土として根付いています。面接の際に気にするという真面目さや協調性は、現在活躍されている方々の人柄から。

小川「点呼のあとでも、他の人の仕事が終わってなかったら手伝ってくれる方がいますね。何かすることはありますか?って気にかけてくれたり、こちらが頼んだことも快く引き受けてくれる方は、本当にありがたいです」

面接で本質を見抜くのは難しいけれど、これまでの社内の雰囲気、【辨天イズム】があり、後から入ってきた方もその環境に染まっていくのでしょう。類は友を呼ぶ、上司や社歴の長い方が働きやすさを創り上げてきました。

安定した給与や、仕事が早く終われば定時前でも帰社できること、休日出勤の日には朝食の支給などの待遇だけでは、この風土は生まれない。仕事が終わったドライバーたちが、缶ジュース片手に集まる堅苦しくない雰囲気が辨天おがわ運輸の自慢だといいます。

小川「仕事終わったら帰っていいって言ってるのに、何だかんだ盛り上がってて帰んないんだよね。(笑)それがうちの良さなんだけど。

この雰囲気の良さは変わらずに、部下にはできる仕事を任せていって、拠点展開もいつかできたらいいなと思ってる。夢は大きくね!従業員と上を目指して、一緒にいいものを提供していきたいですね」

冒頭で述べた、「待遇の良さからくる働きやすさ」という説明を一部訂正したい。辨天おがわ運輸にあるのは、「待遇の良さだけでなく、血の通った人の温かさからくる働きやさすさ」だと、誰もが納得するだろう。

株式会社辨天おがわ運輸: https://benten.co.jp/

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