シェアトップクラスの通貨処理機老舗メーカー。顧客満足度の高いサービスの理由とは?

シェアトップクラスの通貨処理機老舗メーカー。顧客満足度の高いサービスの理由とは?

1946年創業以来、通貨処理機の専門メーカーとして世界約80ヵ国からその技術を認められているローレルバンクマシン株式会社。社名に掲げられている【ローレル】はギリシャ・ローマ時代から神聖視されていた月桂樹を意味し、勝利と栄光のシンボルとして、その枝を編んだ月桂冠が勝者たちの頭上に飾られてきました。お客様からの信頼のお声から世界トップシェア企業となれるよう、日々新しい技術で枝を編み、いつか頭上に掲げることを目指す同社で活躍する廣瀬雄基さんにお話しをお聞きしました。

ものづくりが好き。その思いだけで歩んできた毎日。

▲現金処理機はアルバイト先で使っていたので身近に感じていました。

ローレルバンクマシンに入社する以前には、自転車屋で修理・販売をしていたという廣瀬さん。ものづくり・物を触ることが昔から好きで、大学時代は機械システム工学科を専攻していたとのこと。転職を考えた際にもやはりその思いは捨てられませんでした。

廣瀬「手で物を触るのが好きだったんですよ。自転車には修理や組み立てがあるんですけど、そうしたメンテナンスに特化した仕事がしたいと思ったのが転職のきっかけでした。

エレベーターやエスカレーターのメンテナンス会社や機械系の会社も面白いなって思ったんですけど、以前働いていたアルバイト先で現金処理機を使っていて、身近に感じていたのもローレルバンクマシンを選んだ理由の一つですね。大きいエレベーターやエスカレーターよりも、小さなものからコツコツと直していく弊社のサービスエンジニアに魅力を感じて入社を決めました」

そうして入社したのは2015年6月のこと。当時は点検に関して3ヶ月の研修を行い、修理に関しては半年~1年ほどかけてじっくりと段階を踏んで学んでいたのだといいます。

廣瀬「新人のうちは見られる機種が限られているので、点検を繰り返して徐々に担当できる機種が増えていきます。弊社のメインは札束を数える機械と棒金を巻く機械の2種類。【単能機】と呼ばれて難しい機械ではないんですけど、台数は1番多いので、その点検をするのが新人の仕事ですね。

点検や修理は研修で学ぶんですけど、いざその場にならないと分からない故障って意外に多いので、先輩に同行して、やり方を見たり教えてもらって覚えていくことの方が多かったかなと思います」

2019年9月現在ではその頃よりも研修内容が充実し、顧客対応の基礎教育や硬貨包装機・紙幣計算機の知識を学ぶ研修、複合機を学ぶ研修などが行なわれるようになりました。1年間で合計3回の集合研修で実際の機械を触り、講師も機種ごとのスペシャリストがレクチャーするため、未経験の方でも教育ステップがあるので安心して始められることや、サービスエンジニアのスキルアップや知識の習得のために、年に2~3回程度、各機種の研修があるので一人立ち後のサポートも万全なのだといいます。

廣瀬さんが感じた入社前とのギャップはそうした技術面よりもお客様とのコミュニケーションだったと語ります。

廣瀬「入社前は決められた点検を淡々とこなしていくようなものをイメージしていたんですけど、入社してみると、意外とお客様と話す機会が多いんだなって感じました。点検だけでなく故障した際にも呼ばれることが多くて、その場合、お客様にどういう状況で壊れたかヒアリングしてから修理していきます。こんなにしっかりと話すんだとか、こんな部品を直すんだってギャップはありましたね。

基本的にはエラーコードが出るので大体の修理場所の見当はつくんですけど、お客様にどういう状況で壊れたかとか、例えば壊れていないけど異物を混入させてしまったという可能性もあるので、エラーコードよりもヒアリングが大事ですね」

サービスエンジニアになって感じた2つの達成感。

▲機械の良さだけでなく、コミュニケーションで得られたお客様との関係性

廣瀬さんが配属されていた横浜営業所では営業が5名、サービスエンジニアが13名で1000台以上の機械の対応をしていました。個人でエリアを持つのではなく、全員でフォローし合いながらお客様先を回っていきます。定期点検は自身でアポイントを取り、自分のスケージュールを決められる点はプライベートとのバランスも良く働きやすいのだそう。

廣瀬「決められている数があるので、ルールを守りながらも、プライベートの都合に合わせて予定をコントロールできるのはいい点だと思いますね。横浜営業所はお客様数も多いので、回り切れるようにコントロールしていくって形なんですけど、キチキチに点検の予定を入れて、次の場所まで急いで移動して行かないといけない!というようなノルマ的なものはないです。


予定を詰めすぎると、人間がやってるのでミスが起こってしまう可能性があるし、考え方として、定期点検を早く終わらせるよりも、今後故障しないように点検をしていくというのがあるので、ゆとりを持ってミスのない点検をみんな心がけています」

機種にもよりますが、1度の点検には30分~1時間半、修理には1~4時間ほどかかることがあるそう。修理に時間がかかってくると「もう直らないんじゃないか…」と不安に思うこともあるのだとか。特に使われることの多いオープン出納機は銀行にはなくてはならない心臓部分。それが止まってしまうとお客様の業務にも影響が出てしまうため、点検・修理はとても繊細な作業なのだといいます。

廣瀬「細かな作業が元々好きだったんですけど、本当に繊細な作業が多いですね。角度を1度、2度変えるような、ちょっとの調整で直ったりもするんです。そういうところは機械を直す時のやりがいに感じます。

サービスエンジニアには2つの達成感があるのかなって思うんですけど、ひとつは【機械を自分で直せた】という達成感。 原因を見つけて、その原因だと思った部分を変えて直った時、自分の読みが当たった時はめちゃくちゃ気持ちいいし、すごい嬉しいですね 。

もうひとつは、【お客様に喜ばれること】。お客様の会社の心臓部になる機械ばかりなので、 『早く来てもらえて、すぐに直って助かった』という言葉をもらったときが、頑張ってよかったなと思う瞬間ですね」

同社の現金処理機の強みは使い勝手の良さ、コンパクトさ、省エネ。繊細な機械を扱いながら、お客様とのコミュニケーションを大切にするからこそ、他社と比較した際にお客様からの評価が高いと感じることが多いのだそう。人柄も一つのブランドとして認知され、選ばれる理由です。

機械の入れ替えは約8年。機械をご購入いただいてから8年後に他社と比較されることもありますが、「サービスの対応がよかったからローレルバンクマシンにしました」と継続されたこともあるのだそう。数字に紐づくことの少ないサービスエンジニアにまでも、行き届いた人柄の良さで評価をいただいたことを廣瀬さんは「かなり嬉しかったんじゃないかな」と頬を緩めました。

お客様から信頼される熱いコミュニケーション

▲営業に移ってからはその才能が開花しました

サービスエンジニアとして入社した廣瀬さんは、そのコミュニケーション能力を買われ、2016年7月に営業部に異動となり今に至ります。

紙幣を一枚一枚綺麗な状態で正確に送る技術は、繊細にできていないと破れてしまったり、折れてしまったりすることもあります。それが起こらないのは同社の製品の強み。ただ、業界的に現金処理機の性能は出来上がってきているので、差別化は難しくもありますが、お客様からは、経費削減したいというご相談を受けることがよくあり、だんだんとシステムの提案をすることが多くなってきているのだとか。

廣瀬「最近は、エンドユーザーの方が来店されてからどういう動きで店内を回っているかとか、どういう業務で来店されているかが分かってくると、もっと人の割り振りができますよねって話すことがよくありますね。『こういうシステムはないの?』『こういう機械はないの?』というお声から新製品に繋がることもあるので、やっぱりたくさん話すことが重要です。身近なものなら携帯ショップにあるような受付発券機もそうした会話の中から生まれた商品ですね。

対顧客に対して、直接顔を合わせずに見積書を送付する会社もありますけど、弊社が一番大事にしているのはコミュニケーションなので、どんなに小さな企業・案件であっても、必ず訪問して目を見て話すことは欠かせないですね。そうして接することを怠らないので、名前を覚えていただけて『廣瀬さんが担当してくれるなら買うよ』と信用していただけたのは、営業としても強みを感じられた部分ですね」

ローレルバンクマシンという老舗ブランドの安定感と営業の距離感の近さ、サービスエンジニアの対応の良さ。どれかひとつが欠けていたら、これほどまでの信頼関係は生まれなかったかもしれません。

そんな社風を作っているのは、周りとの調和を大切にする方の多さ。独立志向の方よりもチームワークを大切にする方が多く、また、ワークライフバランスが良いので余裕のある方も多く、和気あいあいと働きやすい環境があるため、平均勤続年数20年と高い水準の定着率にも繋がるのだといいます。

最後に、今後の展望についてお聞きしました。

廣瀬「今後の目標は、今担当している案件を確実に成功に導くこと。大きな案件なのでミスのないように販売したいですね。『サービス員としても活躍してるけど、ステップアップしないか』と目を付けていただいて、自分の人生なので上に行けるならって営業になったので、これからもこの会社で長く働こうと思います。」

サービスエンジニアの経験が生きているから、営業になった今でもよりお客様に寄り添える。多くの会話が信頼感を生む。企業対企業でありながら、人対人のコミュニケーションを大切にする同社が勝利と栄光を勝ち取る頃、お客様先を飛び回る廣瀬さんの姿を想像することも容易いだろう。

ローレルバンクマシン株式会社:http://www.lbm.co.jp/

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