人の上に人を作らず。社長が提言する個性が共存できる独自の組織作り

人の上に人を作らず。社長が提言する個性が共存できる独自の組織作り

お客様のニーズに応えるため、インターネットビジネスに関するコンサルティングや企画・開発などのすべてのサービスをワンストップで行う株式会社アクティブフュージョンズ。未来のあたりまえを創造し続ける企業になる為、常に進化し続ける技術を提供し、独自の組織づくりを行なう山元北斗社長に働くエンジニアたちへの思いやこれから先の未来に至るまでをインタビューしました。

バスケ少年からエンジニアへの転身

▲エンジニアって両極端で個性的で面白い!

生まれは徳島県。学生の頃はバスケットボールに夢中だったと話す山元社長。大学生の頃まで続けていたバスケットボールでひざを故障し、選手としての活躍の道が閉ざされた時、新しくできた夢は指導者になることでした。

山元「バスケットボールと言えば、アメリカが本場じゃないですか。コーチになりたいと思ったときに、アメリカでコーチングを勉強しようと思い立ってスポーツの指導を学べる大学に留学しました。

最初はそういった学科に通っていたのですが、コンピューター学科に興味を持ち始めて途中から進路変更しました。アメリカの大学は基本的に、どういう授業の取り方をするかで卒業するときにもらえる学位が変わります。それに合わせて必要な単位をとれば卒業できるので、コンピューターの世界に行きたいなと思った時に数学をはじめとする単位を取り始めて、卒業しました」

留学先で出会ったコンピューターの世界に魅力を感じ、帰国せずにエンジニアとしてアメリカの企業に入社しました。当時はあまり多くなかったインターネット上でクレジットカード決済をするシステムに携わり2年、日本支社の立ち上げが決まり日本に帰ってきたのだといいます。日本でもさまざまなシステムを立ち上げ1年経った頃、支社の運営も落ち着いてきたこともあり退職し、アクティブフュージョンズを起業しました。

日本の税制や会社の仕組みが分からず、前職でお世話になった税理士や経理の方に助けられながら創業。社長と社員2名が同社の始まりでした。起業した当初は現在のような会社の姿は想像しておらず、単純にシステム開発をするフリーランスのようなニュアンスで案件を受けていました。

山元「ここ2、3年は営業の方もいるので新規開拓できているけど、設立当時は僕の知り合いのツテが中心で、小さな制作会社のような感じでした。『案件があるからやらない?』というような紹介ベースで、人数も少なかったので営業しようとかも意識はしてなかったですね。

インターネットのシステムは24時間、365日の対応を強いられることが多いので若い頃は徹夜で仕事したりもしていました。夜間にトラブルが起きることも当たり前にあったからその仕事のスタイルを否定をするつもりはないし、そういう仕事なんだなと思ってはいます。

夜間で働くのが得意な方もいるでしょう。それを会社として夜間対応も含めて人員配置する企業もあれば、絶対に夜間に仕事させない企業もあるなかで、僕は個々が働きたい形で働けるようにすればいいんじゃないかな、と思ってるんです」

業務をする上で、時として24/365の対応を強いられることもあるエンジニアの世界。仕事を通して成し遂げたいという思いのある方も、仕事とプライベートの両立をさせたい方も、どちらにも理解を示し共存させられる会社でありたいという思いが山元社長にはありました。

山元「エンジニアって本当に不思議で、『毎日ちゃんと来いよ』って言っても来ない人がいたり、『頑張りすぎだからちょっと休めよ』って言っても休まない人もいて本当に極端なんですよ。(笑)もちろん、その中間の方が大部分で、そういう両極端の人が目立つから意識しちゃうのかもしれないけど…。そういう人たちもできれば一緒にやれたらいいなというのが究極の話。

まずは個があって、組織があるという考えなので、組織の中に無理やり個を押し固めていくやり方にはしたくないなと思って。だから物事を難しくしちゃうこともあるけど、僕はエンジニアの意思を尊重したいですね」

いろんな人が共存するから会社は面白い

▲社員に対する信頼があるからこそ、口出しはあまりしない

アクティブフュージョンズの企業理念で最も大切にしているのは、【顧客第一】の精神です。そのため、かしこまった行動指針を設定することを、あえてしていません。そこには、山元社長が考える仕事やお客様との向き合い方を自分でコントロールしてほしいとの思いからです。

山元「常駐先のお客様にご迷惑をかけてしまったり、会社にとってマイナスなインパクトがあれば、評価が下がってしまうことも時にはあります。周りの人ができるのは、『それってお客様にとって良くないよ、マイナスな印象を与えるよ』と伝え続けることしかないと思うんですよ。だから、それを自分で気付いてコントロールして解決できるように、みんなで促すようにしています。

とはいえ、結果がすべての世界。 問題がない人には基本何も言わないし、休んでいても、仕事ができていて常駐先のお客様から『 たまにあの人休むけど、すごくいい仕事してくれるし、実際に困った時は先頭に立っていつもやってくれてるからいい 』と評価されるのであれば、 勤務表上に休みがたまにあっても、それは自分でコントロールできているので別に構わない。

逆に毎日きっちり仕事に来ていても、何してるのか分からなかったり、アウトプットされない方がお客様には迷惑をかけてしまうので、会社としてどう改善していくかを気づかせてあげようと動くこともあります。例えば、能力が足りないのであれば勉強会しようって提案して、学んでもらえる機会は常に与えようと用意しているので、どんどん活用していってほしいですね」

強制ではなく、自由に参加できる勉強会を東京と大阪で毎月2回ずつ行い、社員全員に平等に知識を付けられる場を社長自ら作っています。

山元「もっといろんなことを出来るようになりたいと思う人、今の自分に満足している人、両方のタイプの人が共存していていいと思います。はたから見ても、いろんな人がいる方が面白いじゃないですか。今、社員は30人くらいなんですけど、30人30様なんですよ。本当に、個性の塊でしかない。(笑)

違いを楽しめる環境が良いと思うし、意見が合わない人に対してでも意見を言い合うことが大事。日本人は思ってることを言葉にするのが苦手だけど、まずは言えばいいんですよ。それで自分の意見が通らなかったときにはそれなりの理由があるし、決まったことを1回やってみて仮説立てて、うまくいかなかったらまた検証して、自分の意見をもう1回出して…。そうやって建設的に考えていけば物事って、色んなことを円滑にしていけると思うんですよ。

そういうのをちょっとずつでもみんなに分かってもらって議論を出来る会社にしていきたいな。会社のマインドとしてできるかできないかは別ですけど、機会はみんな平等に与えているつもりでやっているので」

毎月の勉強会の後には社員とお酒を飲みに行くこともしばしば。社員とのコミュニケーションは、個々の仕事が多いが故に全体会議がほとんどないからこそ、1対1で話すことが多いのだそう。

また、お金が発生することや人が動く必要があること以外は、基本的に社員の裁量に任せていて、社長に許可をひとつずつ取ることもないのだそう。「うまくいっているなら口出しをすることはない」という言葉の裏には、そうした社員との信頼が強くあるからなのだといいます。

俗にいうリーダーとボスの違い

▲社員と同じ目線で話す山元社長は間違いなくリーダータイプ。

会社を設立してから今まで、ずっと持ち続けているスタンスは――人の階層をつくらないこと。現在は、業務に対するリーダーという役割はあるものの、それ以上の役職がほとんどありません。社長自らも社員と同じ目線に立ち、困ったことがあればダイレクトに相談ができる環境なのだとか。

山元「世間一般的な社長とは違うかな。まだ規模も小さいし1対1で話しますよ。 僕が指示出すのは自分直下の部長や事業部長で、彼らが下に伝えていくという仕組みにはしたくないんですよ。ピラミッド型の組織はイメージしていないし、今の時代にフィットしないんじゃないかな、と。

【業務<組織】の考えがあるとしたら、一般的な組織って上の人が部下に対する責任を全て持たなきゃいけなくなる。部下が失敗をすれば、部下に変わって上司が怒られるわけですよ。でも、 僕がイメージしてるのは【人の業務】に対して責任を持つこと。 プロジェクトが失敗した時は、【全員の責任】だから、それをみんなで解決するために考察して、 どこを直すべきかって考えるべきじゃないですか。

そういうことってピラミッド型の組織だったらきっとあんまりできないと思うんですよ。役割をみんなが担っていく、横断的にできる組織がいい。横断的な仕事をみんなができるようになった時こそ、この組織体制の価値が生まれてくると思います」

アクティブフュージョンズではシステム開発やエンジニアの派遣業務、サーバーの運用・保守・管理などをワンストップで行えることがコンセプトであり、強みでもあります。それに伴い、設計から開発・保守までを一人で完結させることもあるのだそう。幅広い業務に携わることができ、複数のプロジェクトに参画してもらえるように、全員がマルチタスクになるのがベスト。

山元「能力のある方には、必要な場面で能力発揮してもらいたい。だから上司・部下という関係性があると『誰が誰の持ち物』みたいになるのが嫌だし、優秀な人であればあるほど手離してくれない。でも、それが会社にとってベストかっていうと、それはまた別の話になる。

この上下関係をつくらないスタンスは、これから会社が大きくなった時に、今よりも生きてくると思う。社員が増えて100人を僕が見ることになったとして、300人になった時には代わりに100ずつ見る人が必要かもしれない。そういう意味で全体を見る人がいてもいいとは思う。ただ、その下の人たちは大きな枠組みの中で上下がない、細かなピラミッドができないようにしたい」

10年以上を共にしているエンジニアの方は、まるで長年連れ添った夫婦のように、多くを語らずとも仕事を任せることができる。逆に、新しく入社された方にはその方の適性や経験を見て、このくらいの仕事だったら任せられるだろうと振り分けるので、それで出来なかったことは今までほとんどないのだそう。経験の浅い方こそ、自分のスタイルを作り上げることができるチャンスがあるといいます。

山元「1から10までを全て教えても教えなくても、1年後の成長度合いってそんなに変わらないと思うんですよ。何かを教えてもらうことで最初のスタートが軽くなるけど、その後は教えられたことをかみ砕いて咀嚼して、自分の中に落とし込んで納得できないと意味がない。最初の簡単な説明と、今こうやってるってやり方を入れてもらってから、自分のやり方を考えて作っていく方が圧倒的に僕は良いんじゃないかと思ってる。

ああしなさい、こうしなさいって言われるの、単純に楽しくないですよね。必要があればもちろん助けるし、できないことをやれと言ってるつもりはないですね」

3年後には100人規模の会社に

▲働く方がもっと楽しくもっと仕事を好きになれる会社づくりを

エンジニアの採用以外はしておらず、兼業の方が多かった同社がここ数年で力を入れ始めたのは採用業務。営業や人事を採用し、会社らしく成長している姿を見ることが楽しいと語ります。また、今後のエンジニア採用後の育成に関しても力を入れていこうと準備しているのだそう。

山元「今までは社内請負いの開発の案件があるタイミングに、条件に合う方に応募してもらえたら採用して、社内の案件に入りながら教えていました。今回の採用活動からは、 社内請負いの仕事の有無にかかわらず、開発経験はないけどテストやコンピューターに携わる業務をしていたというような、経験の浅い方も採用して、社内研修で即戦力じゃない方も活躍できるように育てていこうと思っています。

入社までに期間が開いている方なら、強制ではないですが毎月開催している勉強会に参加してもらったり、資格取得の相談ができるように協力したいと思っています。入社後ももちろん勉強会に参加してもらえるし、社内で出来る仕事から任せていこうかな、と。今年1年ぐらいはそこに力を入れたいですね。

3年後には100人規模の会社にできるように、入社後のフォローや今まで退職されてしまった方がどうやっていたら定着してくれていたか?を踏まえて改善していきたいです」

人事課としても現制度の見直しや、全体ミーティングを行い、なかなか口に出すことができない不満を解消して定着率をさらに上げたいという思いから、社員全員で意見を話し合う場を提供しようと計画をしている。また、今はまだビジネスマナー研修に割ける余力がないが、ゆくゆくは新卒採用も視野に入れているのだそう。

ここでアクティブフュージョンズを牽引している社員の方やこれから入社される方へメッセージをいただきました。

山元「日本の企業らしい褒めるシステムは正直慣れていないので、普段褒めることは少ないけど、みんな一生懸命働いて会社に貢献してくれてるので、それぞれの業務を今まで以上に頑張ってもらって一緒に会社を大きくしていきましょう。みんなががんばってくれたことは必ずみんなに返せるように僕もがんばるので、一緒に頑張っていきたいですね。

これから入社される方には、システム開発やコンピューターを使って問題を解決する仕事をしているので、そういうことが好きな人に集まってほしいですね。自分がチャレンジしたいことがあるのに会社の方針で出来ないとかがないようにしたいし、自由と言うと語弊があるかもしれないけど、みんなが成長して楽しんで働いていける会社にできたらいいなと。それに向けて一緒に走っていけたら…。その仲間になってほしいと思います」

最後に山元社長自身の未来の姿についてもお聞きしました。

山元「目標はアーリーリタイアメントですね。(笑) 僕自身が逃げるわけじゃないけど、会社として僕が思ってる組織が出来上がれば勝手に回っていくと思うんですよ。新卒でも中途でも、自分の役割が与えられてみんなが自己完結して循環するシステムが組織として成り立つのが理想です。

考え方がプログラム的なのかな。プログラムってそれぞれの役割があって機能して動くじゃないですか。その機能と機能を繋ぎ合わせて一つのものを作っていくので、ひとつひとつの機能が個人の能力とか役割なんですよ。全体ありきではなくて、細かいパーツありきで全体があるから、それを会社としてもできたらいいなと思いますよね。やり続けていればいつかできると確信しています」

株式会社アクティブフュージョンズ:http://www.activefusions.com/

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